Twitterでつぶやいたものをまとめています。流れてしまって追えないものの備忘のため、140字以上で考えたいものをまとめています。今回は4月14・15日分です。
書店で働くなら朝から
取次から届いたばかりの新鮮な書籍を箱明けすること。誰よりも早く新刊を目にすることができるのは書店員冥利に尽きる瞬間ですね。
本の表紙を見て、「これは売れる香りがする。目立つところに展開しよう」「このような出版物もあるのか、世界は広いな」等々、感想を秘めつつ黙々と作業をするのです。
大規模店となると届く段ボールは200個ほどになります。これを空けて、各ジャンルに分け、開店までに最低限並べる。この数時間は書店の一日のなかでも最も体育会系な雰囲気となります。
忘れていけないのが、雑誌の付録付けですね。この時間帯にやっています。
この様子はお客様のいない時間帯の為、働き出してこのあわただしさに驚く人もいるようです。
それでも、書店で働きたい。そんな方。
俺は平台と棚を支配しモノ・・・になるんだ!と志しを持つ方には
関連記事もありますので、参考までにご覧くださいませ。

レジ内のアイドルタイム
レジ内の暇な時間です。お客様が途切れないお店もありますが、そんな店でも一瞬無風の凪になることがあります。平日の雨天時とか。
だいたい暇なときはにブックカバーを折っています。
昔から人力でやっているのですが、それは正しいことなのでしょうか?僕は疑問を感じています。
文庫サイズは、折られた状態で入荷することがあるのですが、そのほかのサイズは未だに各お店で折っています。
これを既に折られた状態で納品しようとする会社が無いのは、折るという作業がそこまで手間だからでしょうか。
いえ、新聞の折り込みチラシははじめから折ってありますし、公官庁を見れば紙を折る専用の機械があります。しかも、シュリンク機に比べて安いです。
テクノロジーの進化もあります。いままでの当たり前のことをそのままにせずに、改善出来るのであればやればいい。改善に対して思考停止・行動停止しているところに、業界の問題を感じます。未だに手書きがメインの客注伝票とかね。
もちろん、暇なレジ内で何もないのは仕事した気になれないのでカバー折りが必要なんだ、という側面があるのは事実ですが、それは人材の無駄使いだと思うのです。
レジの中で、購買につながるようなこと。SNS発信、新刊FAXのチェック、補充商品の注文、
まだあるかもしれません。こういう方向に時間を振り向けてはどうかと考えるのです。
専門書店の愉しさ
たまたま、大学病院近くに三省堂書店の医書専門店があったので行ってきました。医書・看護書・医学雑誌しかないお店です。
一般向けの病気が分かる本も若干ありますが、部位別に分けられた医書がほとんどです。
こういうお店があって、日本の医療現場を支えているのでしょう。尊いことです。
銀座教文館のキリスト教関係書籍。大学理工学部キャンパスの生協。ISBNの付かない同人誌専門店など、特化型書店の世界。に興味があります。
これには理由があって、本の形をした情報を媒介する小売店の様態がどこまで幅が広いのか知りたい。という好奇心からなのです。
・・・最近、統一教会関連書籍専門の書店を見かけ、さらなる奥深さに驚きました。
宗教と書店。教理・教条を強化し固定化する目的の本。これは深いテーマです。一部ビジネス書の作られ方もこれに近かったりするのですな。このことは深堀して、いずれ書いてみたいです。
まん延防止措置広まる
部活の休止・リモートワークの推進→お家時間が増える→読書への可処分時間が増える
この流れを読んでのフェア構成が必要となってきます。
部活の休止→スポーツ実用書・スポーツ小説
リモートワークの推進→お家でこだわりの料理・こだわりのカクテル、おしゃれな模様替え
(コロナ禍で家電量販店・ニトリは好調だと言います。そこに消費行動をする方が必要とする本は何か?ということです)
昨年の3月もそうでしたが、学校が休校までゆくと、学習参考書・ドリル類が良く動くようになります。
逆にGWの行楽本は、今年も厳しいでしょう。
読者大賞の発表される
本屋大賞についての雑感は、他の方に譲り。読者大賞について。
恥ずかしながら、「本屋大賞」に関連したタイムラインに「読者大賞」が紛れ込んでいたので
これも、本屋大賞の一部門かしら?ぐらいで意識したのですが、全く別物なのですね!
こちらの団体の設立経緯です。
「売り場から”ベストセラー”をつくる!」そんな出版業界を現場から盛り上げる本屋大賞があるならば、業界に所属していなくても「ただ本が好きすぎて」様々な立場で「読書を盛り上げている」人・事・場を「読者側から応援する賞」も別にあっても良いのではないか?と考えた全国の有志たちにより同賞は2019年に設立されました。
https://dokutai.jimdofree.com/
書籍自体ではなく、人・事・場にスポットライトが当たることは大切です。
あたたかい賞です。
すみません・・・本屋大賞と混同していて。日々勉強ですね。
書店ポイントカードどこが一番還元率がいいの?
東京在住で新宿に行く機会が多ければ、ブックファースト新宿店ポイントカードを土曜日曜祝日に使うがベストではないでしょうか。
店舗の規模・品揃え・全国にあるかを勘案すれば、紀伊国屋書店ですね。
くまざわ書店の5倍。TSUTAYAの10倍も情報さえキャッチすれば、非常にお得です。そんなに還元して大丈夫かよ?!というぐらいに。
しかし、そんなコスパ・還元率勢をうっちゃり、ハウスカードでのポイントカードを作らない有隣堂。
ポイントカードが無い。というところに、有隣堂の矜持を感じました。
カバーのかけ方も独自ですし。
YouTubeも好調ですね。
書店ポイントカードについて、詳しくはこちらから。

「頭を使わなくていい本」がどんどん増えている気がする。
サピエンス全史の図解が出た時に驚きました。
絵が少しバター臭くて、日本的な絵のタッチと異なる、
ああ、これは洋書を翻訳したヤツか、、売れるかな?
と試したところ、案外売れていることに驚きました。
SNSをみていますよ、ビジネス書を図解にして「いいね!」を稼いでいるアカウントが複数あることを知りました。
それだけ親しみやすく、読めるのであれば、業界にとって望ましいことではないでしょうか。
立ち読みで終わってしまう懸念もありますが、お客様のお役に立てればそれでいいのです。
参考 https://blog.tinect.jp/?p=69911
文響社とわかさ出版のタッグ
文響社。うんこドリル・夢をかなえるゾウ・365日教養シリーズでヒットを飛ばす出版社です。
営業の方をよくお見掛けするするイメージがあります。
そんな、文響社が突如健康シリーズ「最高の治し方大全」を一挙に攻勢かけたのには驚きました。
国内人口を見れば、毎年1%高齢者は増えているので、ある意味堅いジャンルです。
じゃ、文響社がつくっているのかと見れば、健康書がメインの「わかさ出版」が編集しているのですね。
営業力に定評のある文響社と内容に定評のあるわかさ出版がタッグを組んでの展開は、なるほどうまいこと考えたものです。
きっと営業の現場は、えー、今までうんこドリルだったのが、今週から健康書ですが!
なんて、驚きがあったでしょうが、それをこなした胆力に、次の一手を期待してしまいます。
既存の出版社が陣取る健康書はレッドオーシャンです。
そこに果敢に新たな価値を吹き込んだことは大きいと思うのだな。
スリップどうしてる?人力ディープラーニング
可能であれば確認をするというのが、正統な書店員ではないでしょうか。
スリップ制度から脱落した出版社もありますし、とてもスリップ全てに目を通せない売上げの店もあります。
さらに同僚から「スリップを見るというのは、懐古趣味ですよね。いまどき。」とまで言われたことがあります。
まぁ、正しい。時間もかかるし、売上帳票で何が売れたか確認できるものね。
ただ、何がどういう組み合わせで売れたのか、どういう流れで売れたのか、はスリップでないと分かりません。
そしてなにより、スリップをたくることで手が売上を覚えるのです。
大まかな売上げの傾向をつかみ、頭の中にある自分専用の書店在庫と照らし合わせ、
この傾向ならば、あの本いけるのではないか、と展開すればやっぱり売れるのですね。
スリップのチェックと傾向に応じた展開を繰り返すと、お店はどんどん良くなります。
なかなか、旗艦店ですとそこまでチェックできませんが、中小規模であればやって欲しいです。
第一ね。Amazonはこれやっているでしょ。年齢性別職業といったパーソナルな情報と購買の傾向からこれが、おすすめ本でしょ?なんて提案してきますよね。
対抗上、書店員は人力でいいからやらないと、同じ土俵にすら立てないのです。僕はそのように考えてしますのですが、いかがでしょうか?ちょっと過激かな?
今日は、ここまで。
お読みいただきありがとうございました。
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