みんなで乗ろう みうらじゅんの肩 書店員ラブの結晶「超発掘本!」を読んでみた。

読んでみた!

この記事は

本屋大賞2021年「超発掘本!」

みうらじゅんさんの

「ない仕事」の作り方 (文春文庫)

について語っています。

結論から言っちゃいます

これ売れます。(書店員目線)

内容が、SNS・ブログで一儲けしたい、副業したい、

自分のリソースを発信して何かできないか、

悶々・ギラギラしている層に刺さります。

ゆるキャラ・マイブームなど「ない仕事」を作ってきた

みうらじゅんという先人が切り開いたやり方に

この本で、巨人の肩の上に乗るならぬ、みうらじゅんの肩に乗れる1冊なのです。

あの、長髪の肩なんて、熱苦しいですが、

そこがいいんじゃない。

「巨人の肩の上に乗る」とは

既に多くのことに取り組んできた先人がいるおかげで、我々は自分の知的営為をゼロから始めなくて済む。

出典:読書猿『独学大全』(ダイヤモンド社)264頁 ISBN9784478108536

ということ。

本屋大賞「超発掘本!」ってなに?

いまや「芥川賞・直木賞」と並んで有名になった

本屋大賞のことはごぞんじかと思います。

受賞が決まるや否や、書店に山積みとなり、メディアも取り上げ、

その作品はほとんど後年映画化されています。

さて、その本屋大賞の発掘部門とは、何ぞや。

本屋大賞は【過去1年間に発売された書籍】で、【小説】という縛りの中で選定されるのですが

発掘部門は【1年以上前に発売された書籍】で【ジャンルを問わない】という特徴があります。

本屋大賞公式HPの説明によれば

時代を超えて残る本や、今読み返しても面白いと思う本をエントリー書店員が一人1冊選びました。さらにその中から、これは!と共感した1冊を実行委員会が選出し「超発掘本!」として発表しました。

というプロセスで選定されたのが、

「超発掘本!」なのです。

書籍を日々あつかう書店員。

正直、新刊点数が多いので、1年以上お店に並んでいる本は思っているほどありません。

そんな中で、1年以上前に出版されたけど、オススメというのは

腹にイチモツあってのオススメに決まっているではありませんか。

うむ。よくわかるのですよね。これは面白い、返品せずにいつまでも売りたい、愛でたい本。

POPをしっかり作って、目当たりの良い所に置いて。

いつか花が咲くことを願って、多めに注文してしまう本。

まさに、庭いじりでひいきにしている花のような本なのです。

そういった書店員のラブの結晶が「超発掘本!」といっても大げさではないでしょう。

ある意味、出版後1年というくくりの無い、ジャンル規制の無い

超発掘本!

こそ、真の本屋大賞なのかもしれません。

さて、2021年の「超発掘本!」は既に発表されています。

みうらじゅんさんの『ない仕事の作り方』です。

『発掘部門』投票結果 2021年本屋大賞 | これまでの本屋大賞 | 本屋大賞

たまたま、積読にあったので、昨日一気読みしました。

購入時には「一人電通式仕事術を大公開」の帯がついていたのを記憶しています。

これ、強烈です。

好きを突き詰めろ!

自己紹介

申し遅れました

私 メカ書店員と申します。

10年以上書店業界にいます。

好きな本は 売れる本です

経験してきたことは

  • 旗艦店
  • 新店立ち上げ
  • 書店外商
  • 管理職
  • 本部
  • 都会の店舗
  • 田舎の店舗
  • 本のないお店

と様々な場所を経験してきました。

おもえば、色々な本が通り過ぎてゆきました。

色んな人たちが通り過ぎてゆきました。

その経験から

今回、2021年本屋大賞「超発掘本!」

みうらじゅんさんの『ない仕事の作り方』

について語っています。

POPの言葉・展開場所の工夫でこれ、売れますよ。

恐らく、著者自身も積極的なプロモーションを行う事でしょう。

書籍の内容

世の中でまだスポットの当たっていないもの

当たっていてもポップでないものに

ある種、おかしみをもって、新しい角度で光を当てる達人

みうらじゅん 彼の仕事術について書かれています。

  • ゆるキャラ
  • マイブーム
  • 仏像

このブランディングの裏には

自分自身です洗脳して、無駄な努力をするところにあった。

正直、つまらない、と思うこともあったそうです。

延々一時間半にわたり無名なゆるキャラが紹介される

イベントをやってしまい。

つい

「つまらない」

という言葉がよぎるも

ここで

・・・・・

いや、そこがいいんじゃない。

と、開眼する胆力。

好きになったものへ無駄な努力を重ねる

積もり、積もり

つっぱしる、つっぱしる、

突き詰める、突き詰める、

それは、並みのオタクでもすることでしょう。

みうらじゅんの違いは

それを伝道してしまうところにあります。

教えを広める。

同じような話を、複数の雑誌でして接触機会を増やす。

雑誌の枠をもらうために接待も欠かさない。

好きを仕事にする

なんて耳障りの良い言葉がありますが

好きと仕事を結びつける何かとは、

何でしょうね。

その、もやっとモザイクがかかっている、結合部の実態を知る人は

なかなかいないのではないでしょうか。

みうらじゅんの仕事

その仕事術に触れることが出来る1冊です。

マーケティングをされている方

SNS・ブログで一儲けしたい、副業したい、

自分のリソースを発信して何かできないか、

悶々・ギラギラしている方にとって

刺さる何かがあると思います。

おわりに

無駄な努力

で思い出したのは

「栄冠は君に輝かない」という自作マンガサイトです。

そんなサイトがかつて存在していたことをご存知でしょうか。

通常の野球漫画が主人公目線で県大会から、

甲子園へと勝ち進んでゆくセオリーであるのに対して

この、マンガは全国の予選1試合1試合を描いてゆく、日本全体を俯瞰した目線で書かれているのです

ずっと気になっていませんでしたか?敗れ去ったものの物語を。

だから、「栄冠は君に輝かない」なのです。

残念ながら途中で、連載は終了。そしてサイトは閉鎖し

いまはもう

一体あれは何だったのか?

という未完成の印象をごく少数の人の頭の中に勝手に放置したままなのです。

一体あれは何だったのか、ただ印象はだけは残る。

何だったのだあれは!

いやー、無駄な努力っていいものですね。

そう思い出しました。

余談

本屋大賞発掘部門

過去の受賞作をみると

  • 16年発掘部門 『八本脚の蝶』河出書房新社(ウェブの日記・エッセー・ノンフィクション)
  • 17年発掘部門 『錯覚の科学』文藝春秋(ノンフィクション・科学)
  • 18年発掘部門 『異人たちの館』文藝春秋(小説)
  • 19年発掘部門 『サスツルギの亡霊』講談社(小説)
  • 20年発掘部門 『無理難題が多すぎる』文藝春秋(エッセー)

となっています。

うーん、一貫性が??なばらけ方です。

ここにきて、

みうらじゅんの「ない仕事」の作り方 (文春文庫)

を推したのは、この賞自体の方向性を変えようという意思が働いたのかもしれません。

あと、ぶっちゃけ、文藝春秋の本がこの賞に多いのは・・・

偶然なのだろうか?それとも・・・。

今日はここまで

お読みいただきありがとうございました。

コメント

  1. […] みうらじゅんさん 「ない仕事」の作り方 の中で面接とは接待のようなものです。 […]

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