(今回は、主に新社会人が対象となるお話です。僕自身、新社会人には必ず言っている事です。)
ボーナスのシーズン。何に使いますか?
アンケートを取ると貯金という回答が一番多いようですが、貯金するぐらいならもっとオススメの使い方があります。
学生時代の未納の国民年金保険料があれば、これを支払うことです。
1年分の未納約20万円を納めると約4万円。2年分の未納約40万円を納めると約8万円税金が戻ってくるのです。
支払った額の約20%が戻ってくるとは、素晴らしいリターンではないでしょうか。
これは、一体どういうことなのか説明します。
支払った保険料はすべて社会保険料控除となります。
つまり、税金を計算する際の金額(課税所得)から除かれるのです。
1年分の未納分年金(約20万円)を支払うことで
所得税率10%、住民税率10%で考えると
課税所得が20万円減るので
20%分4万円税金が返ってくるのです。
2年分約40万円を支払えば8万円戻ってきます。
気になる、返金のタイミングは12月か翌1月です。一般に給与の支払いに含まれて戻ってきます。
嬉しいじゃありませんか、普段の手取りが4万円8万円増えるとは。
税金を取り戻すには年末調整をする必要があります。
12月になると年末調整の申請用紙がやってくるので、未納年金を支払った領収を付けて申告しましょう。くれぐれも支払った際の領収書は無くさないように。
国民年金保険料を学生のあいだ納付免除していた方は多いと思います。
見落としがちな未納分の年金。ボーナスの機会に払ってしまうのが一番なのです。
自分へのボーナスは、やがて戻ってくる年末調整を楽しみにすればいいのです。
貯金は、未来に使うためのということです。であれば、未来の年金を増やすために年金未納分を収めることは合理的な判断です。
おまけに、支払った分の20%もリターンがあるというのは、投資商品でもなかなかありません(あれば逆に怪しい)。
なので、新社会人がボーナスについて、特に使い道がなく、貯金を考えているのであれば、未納分年金を支払うことをオススメします。
メリットは、税金が戻ってくるとか老後の年金額が増えるからだけではありません。
なにより
この国の課税が、各種控除という複雑な仕組みでできていることを体感することが社会勉強になるのです。
どうして、生命保険に控除があるのか?地震保険、寄付金の控除。その背景は何なのか。好むと好まざるとに関わらず、仕組みが動いていて、その影響から逃れられない事を知るのです。
国家と書店業の成長を考えれば、個人向けの書籍控除なんてあってもいいと思うのですがね。自営業者は書籍代を経費に入れているじゃないですか。
今日はここまで
ボーナスの使い方の参考になればうれしいです。
お読みいただきありがとうございました。